縁を想う
先日、初めて四国へ出張した。
会社の元所長と縁のある方を訪問する旅だ。
本来なら一泊するような旅程を無理やり日帰りにし、
滞在時間は数時間だったのだが、色々な気づきを得た。
一番の収穫は、今後の仕事に重大な影響を及ぼす知見について、
自分は全く無知だった、というか、
逆の固定観念を持っていた点が判明したことだ。
少し勉強してわかった気になって、
その方面はネガティブなイメージを抱いていたが、
実際には調べてみないと分からないということが判った。
元日亜化学・現カリフォルニア大学教授の中村先生が、
「他人の論文なんて読まなかった」みたいなことを
インタビュー記事に書かれていたのを思い出した。
頭でっかちになって手が止まる弊害、ということが、
そういうことかぁ、と腑に落ちた気がした。
文献からの情報、
自分で手を動かして見出す知見、
経験・知識を持つ先人の教え、
同僚・同業者との議論、
それらが統合され、仕事は前進するんだ、と思った。
それにしても・・・縁がなければ、
その方を訪ねることは、生涯、無かったと思う。
自分が、生かされている、
先人からバトンを渡されている、
そんな縁を感じるようになってきた。
帰ってきて、早速、手を動かすための種を播いた。
WS011SH
出張当日はとても寒い日であった。
Nさんは、温かい茶と入手困難な文献を揃えて迎えてくれた。
その厚意に応えたい。
関連記事